飛騨千光寺長老 大下大圓(沖縄大学客員教授/和歌山県立医科大学連携教授)
【瞑想への関心】
近年、日本国内では瞑想の実践として「マインドフルネス(Mindfulness)が流行している。
現在医療や精神医学の分野では「マインドフルネスストレス低減法:MBSR(Mindfulness-…Based Stress Reduction)、マインドフルネス認知療法:MCBT(Mindfulness-Based CognitiveTherapy)、アクセプタンス・コミットメントセラピー:ACT(Acceptance and Commitment Therapy)などが活用されている。
現代のストレスリダクションやSOC(Sense of Coherence 首尾一貫感覚)など人間性を回復させるためのプログラムとして、瞑想の活用が注目を浴びている。瞑想が、人のストレスを軽減し、心身の機能を高め、精神安定や健康増進に有効であるということは、これまで多くの研究から明らかにされている。瞑想によって、抗炎症作用、免疫機能の活性化、鎮痛作用、喘息症状の緩和、うつ症状の緩和、認知症状の改善、心的外傷後ストレス障害の改善など、心身の改善ではがんの成長に関係するテロメラーゼ活性を有意に低下させた客観性の高い評価があり、健康長寿につながる可能性さえ示唆されている1。